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伯大統領がイスラエルに、ガザからの避難路設置を要請

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領は12日、イスラエルアイザックヘルツォーク大統領と電話で会談し、ガザ地区とエジプトとの間の人道回廊の開設を要請しました。同時にルーラ大統領は、罪のない人々が戦争の代償を払うことはできないとも訴えました。

 イスラム組織ハマスによるイスラエル領内への攻撃で、週末からガザはイスラエル軍の砲撃の標的となっています。ルーラ大統領は、ガザに食料や水、医薬品が入ることができるように、また、ガザから立ち去りたい市民が避難道路を確保できるよう人道的回廊を設ける外交努力を行っています。

 ルーラ大統領はイスラエル大統領に「水や電気、病院の薬が不足しないよう、あらゆる可能な指導力の発揮を求めた」と述べました。イスラエルの政治体制は、最も重要な決定と最大の行政権限を首相に委ねており、首相はベンヤミン・ネタニヤフ氏が務めています。 大統領は儀式的で、象徴的な役割があるのみです。

 人道回廊の設置問題は、13日に開催される国連安全保障理事会の主要議題として取り上げられ、議論されます。同理事会の暫定議長はブラジルです。ルーラ大統領は、イスラエルに対するハマスの攻撃を「テロ行為」と非難し、「紛争の激化を避けるためにあらゆる努力を惜しまない」と述べています。