ブラジルのメディアによると、駐パレスチナ・ブラジル大使は11日、ガザ地区にいるブラジル人の一部は12日までに同地区のカトリック学校に保護すると述べました。イスラエルは週末から、テロ組織ハマスによるイスラエル領内への攻撃を受け、ガザ地区を空爆しています。
同大使はイスラエルに対し、「ガザ地区の人を学校に避難させるので、学校を爆撃の目標としないよう要請した」と述べました。大使によると、ガザ地区にいるブラジル人は合計30人ですが、2人が帰国しない意思表示をしたので、28人(子どもが15人)が帰国希望者です。このうち13人をカトリックの学校で保護し、残りの15人は自宅で待機します。
ブラジル政府は、帰国希望者をガザからバスで国境を越えエジプトへ脱出させる予定で、エジプトと交渉を始めています。 エジプトに入れば、国境から首都カイロに向かい、そこにブラジル行きの飛行機を待機させるとしています。ところが、エジプトはブラジル人が国内で難民になることを恐れ、避難者の自国通過を認めていません。
ルーラ大統領は「人質児童の解放と地域への人道的介入を求める」というアピールを発表し、外務省はエジプトに「ブラジル人のガザ脱出への支援」を要請しました。ガザ地区のブラジル人の救出を急いでいるのは、同地区には電気が通っていなく、連絡用の携帯電話の電池が切れる可能性があるためです。