中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

米国でブラジル人が誘拐容疑で起訴される

 ブラジルのメディアによると、米国で元恋人を誘拐し死亡させたとしてブラジル人男性が24日、米国アラバマ州司法省に起訴されました。起訴されたのはマーカス・スパネベロ容疑者(35)で、2022年3月、自分の利益と目的のために元恋人の米国人キャッシー・カーリさんを騙し、誘拐し、運び、監禁した罪です。

 カーリさんの死因いついて司法当局は「検死報告では、決定的な答えは得られなかった」と未確定としています。スパネベロ容疑者は死体損壊の罪で懲役10年の判決を受け、昨年10月から刑務所に服役しています。今回、新たに誘拐で起訴されたものです。

 カーリさんは2022年3月、父親が娘の行方不明を警察に届け、翌日、レストラン裏の駐車場でカーリさんの車が発見されました。4月に入ってスパネベロが逮捕され、供述通りに空き地にある浅い墓でカーリさんの遺体が発見されました。今回の起訴で、判決は終身刑、もしくは死刑の可能性があるということです。

サッカーブラジル代表がスペインで性的暴行で逮捕される

 ブラジルのメディアが24日、サッカーブラジル代表でメキシコ・プーマス所属のダニエル・アウベス選手(39歳)のスキャンダルを報じています。スキャンダルは、スペインのナイトクラブで23歳のスペイン女性に性的暴行を働いたと訴えられ、逮捕されたことです。ダニエル選手は事件が明るみに出てから、プーマスとの契約を解除されました。

 ダニエル選手が逮捕されたのは、暴行されたという女性が2日、「ナイトクラブのトイレで彼にレイプされた」と告発し、それが事実と認定されたためです。彼は当初、「合意の上での関係だった」と主張しましたが、告発した女性はそれを否定し、ダニエル選手の証言には矛盾がありました。スペインの新聞は、23歳の女性はナイトクラブの警備員に電話し、病院に行き、検査で強姦が確認された、と報じています。

 24日の現地新聞報道によると、事件は12月30日に起きました。訴状による事件の概要は、女性が午前4時頃、ナイトクラブの男女兼用のVIP用トイレに行くと、尾行してきたダニエル選手に膝の上に座るように強要された。彼女が抵抗したところ、床に投げ出され、平手打ちされ、オーラルセックスを強要された。ナイトクラブの防犯カメラには、女性は約14分、ダニエル選手は16分トイレに滞在していたことが記録されていました。

 訴えたのは23歳のスペイン人女性ですが、身元は明らかにされていなく、詳細はわかりません。

アマゾン先住民地区の医師不足が深刻

 ブラジルのメディアによると、保健省は22日、アマゾン先住民ヤノマミ族居住地域の医療不足解消のため、専門家の募集を加速すると発表しました。採用するのはブラジルと海外で訓練を受けた医師で、先住民省は「昨年、ヤノマミ族地域では100人近い子どもが亡くなっており、常駐する医師が必要」と述べています。

 現在、重度の栄養失調に陥ったヤノマミ族の子どもたちは、保健省のチームがケアしています。2013年にジルマ政権で作られた先住民に対する援護計画は、ボルソナロ前政権から抵抗を受け、2019年に新しい計画を決定しました。しかし、実際には計画通りには進んでいません。

 保健省によれば、田舎や周辺地域は医師不足が続き、欠員補充が十分でなかったとしています。ルーラ大統領は、飢えと病気で荒廃したヤノマミ族居住地は緊急支援が必要と指摘しています。ブラジル人医師の応募が少なければ、外国人医師の応募者が採用されることになり、保険省は同地区での医療サービスを速やかに実施する方針です。

 ヘルスケア事務局は「ヤノマミ先住民特別衛生区は専門家が最も不足している地域の一つ」としており、保険省は、先住民の健康のニーズを考えると、新たに募集を始める必要があると話しています。

日本では、東京から地方へ移住すると子ども一人につき100万円支給

 ブラジルのメディアが21日付で、東京新聞共同通信などの記事をもとに日本の高齢化と人口減少問題について報道しました。それによると、日本の政府は、高齢化が急速に進む首都圏以外の地方を活性化させる目的で、東京から人口が少ない地方に引っ越す家族全員に、4月から子ども一人につき100万円(4万ドル以上)を支給する、と報じています。

 日本は現在、一人当たりの65歳以上の人口比率が世界一といいます。とくに地方の高齢化と過疎化は顕著で、学校が廃校になったり、閉村になったりしています。この移住資金補助には、日本の総人口のほぼ4分の1、3700万人以上を擁し、地球上で最も人口の多い東京圏の人口密度を下げる目的もあります。

 しかし、イギリスの『フィナンシャル・タイムズ』紙記者が指摘するように、東京は非常に魅力的な都市で、政府の奨励制度は期待通りに機能していません。政府の発表によると、転出補助金を利用した人はこれまでに約2,400人にすぎないということです。補助を受けるには①家族の一人が働いている②新しいビジネスを始める予定がある③5年未満で退去する人は返却する必要があるーといった厳しい条件があり、これが足枷になっているとも指摘しています。

 日本の公共放送局であるNHKは、首都圏に住む家族に荷造りを奨励するため、大都市以外に住むことの利点を宣伝する一連の報道を開始しています。しかし、東京で夫と娘と暮らす堀口エリカさんは、フィナンシャル・タイムズ紙に「この番組を見て考えるようになったが、私たちは引っ越す予定はない」と語っています。

疑惑まみれのボルソナロ前大統領

 ブラジルのメディアによると、上級選挙裁判所はが19日、ボルソナロ前大統領の権力乱用疑惑の調査を始めました。同裁判所では、すでに前大統領に対する16件の訴訟が進行中で、そのうちの7件で公判が開かれています。

 問題となっているのは、大統領選でボルソナロ氏がプラナルト宮殿(公邸)とアルヴォラーダ宮殿(官邸)を不正使用した疑惑で、裁判所は「選挙法では、公共財産を私的に使用することを無制限に許可してはいない」と指摘し、「公邸を大統領が選挙運動に利用できるのは戦略や政治的同盟を構築するための私的な人物と懇談する場合で、知事や連邦議員、有名人といった人と会談する表向きの選挙行為の舞台にはできない」と述べています。

 ボルソナロ氏は扇動キャンペーン行為の実現のための舞台に官邸、公邸を使用したというのが今回の疑惑です。もう一つ、ボルソナロ陣営は、牧師、宗教団体、実業家などで構成される支援者のネットワークを利用し、受け取った資金の支出などを選挙裁判所の管理下に置くことなく、選挙戦を展開した疑惑も持たれています。

カーニバルの日付は何故、毎年変わる?

 2023年のリオのカーニバルは 2月17日~25日に開催されますが、なぜ毎年、日付が変わるのでしょうか。ブラジルのメディアによると、カーニバルは、季節の変化や旧暦からカトリック教会が定めたイースターの日に合わせて開催されるためです。

 イースターは、季節の変わり目、太陰暦など、カトリック教会が定めた暦をもとに定められます。そしてカーニバルは、イースターの47日前に行われます。カトリック教会では、毎年3月の彼岸の最初の満月の後の最初の日曜日にイースターを祝うことにしており、イースターの7日前から聖週間が始まります。カーニバルの開催日はこのため、毎年変わることになります。

ブラジリアの暴動は組織的なクーデターか

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領府は17日、大統領の公邸であるアルボラーダ宮殿の管理調整業務で謝礼を受け取っていた軍人40人を解任しました。解任されたのは海軍、空軍、陸軍の下級軍人で、その中には独裁政権時代に拷問したとされる軍人(故人)の従兄弟も含まれていました。

 拷問した軍人はボルソナロ前大統領によって国民的な「英雄」とされていて、その従兄弟は12月下旬、ボルソナロ氏家族の米国出張に伴い、警備チームの一員としてオーランドへ同行していました。ボルソナロ氏はブラジリア暴動への関与で捜査対象にっており、旅先の米国で、米国から帰国後に逮捕されたトレス前法相と共謀した疑いが持たれています。

 ボルソナロ前大統領の支持者による暴動事件でルーラ大統領は先週、「連邦管区の軍と憲兵隊が過激なボルソナリストと共謀しているのを見た」と軍の行動に不信を表明していました。大統領は公邸の破壊が激しく、いまだにアルボラーダ宮殿への移動ができないままです。

 大統領、副大統領、大統領官邸の警備を担当する制度保安閣(GSI)も17日、陸軍中佐を含む3人の軍人を大統領府治安維持活動総合調整部の軍事技術顧問の職から解任しました。

ペルーの抗議デモで42人死亡

 ブラジルのメディアによると、ペルー政府が首都リマ市に30日間の非常事態を宣言するなど、ペルーの危機は収束しそうもありません。ペルー政府は15日、リマ市に非常事態を宣言しました。この措置は30日間続き、秩序を維持するために軍の介入を許可しています。

 ペルーの抗議デモでは、数週間で少なくとも42人の死者が出ており、このためボルアルテ大統領は治安を回復するために非常事態を宣言しました。15日から始まった非常事態はクスコとプーノ地方、リマ市近郊のカヤオ港に出され、アンダワイラス州、タンポパラ州、タフアマヌ州、マリスカル・ニエト州、トラタ州など5州の国道で規制が行われています。

 とくにプーノ地方では10日間の「強制社会動員令」が布告され、同地域の住民は午後8時から午前4時まで外出が禁止されました。この騒ぎでブラジルからのツアー客は抗議と衝突のためペルーで足止めされいましたが、先ごろブラジルに帰国しました。有名なマチュピチュの玄関口であるクスコの空港は7日に再開されましたが、予防措置として12日に再び閉鎖されました。

 ペルーの抗議デモは、ペドロ・カスティージョ前大統領が議会を解散して政令で統治しようとしたのをクーデターとみなされ追放されたことに支持者が反発して始まりました。南部から始まった抗議デモはほぼ全国に広がり、バリケードを築くなど激しく抗議しています。デモ隊の要求は、新しい総選挙の実施とボルアルテ大統領の退陣です。

 ボルアルテ大統領は13日夜、テレビ演説を行い、退陣を拒否しました。

ブラジリア暴動の資金提供者の資金650万レアル凍結

 ブラジルのメディア12日付にによると、ブラジリア連邦裁判所は、8日にブラジリアで暴動を起こしたボルソナロ支持者たちのバス代などの資金を提供した52人と7社の資産650万レアルを凍結するよう命じました。凍結された資産は暴徒によって議会、大統領府、最高裁判所が破壊された損害の弁済に充てられます。この裁判は連邦司法長官の要請で行われました。

 判決では、「資金提供者は暴動に直接参加していないが、不正なイベントに参加したデモ隊の数千の輸送、州間バスの数十台のチャーター資金を負担し、公共財産の毀損の手助けを行った。これは十分に民事責任に相当する」と指摘しています。続けて判決は「大統領選挙の結果に敵対する怒りの感情を持った数千人の抗議者が集まり騒ぐことは予見が可能。多くのブラジル人が暴力行為と略奪行為を目にした」と述べています。

 被害額は、これまでのところ上院が350万レアル、下院が303万レアルと見積もられ、この他に大統領府と最高裁判所の損害賠償が数百万レアル加算されることになります。連邦司法長官は「損害賠償の会計処理が進めばより大きな被害額になることが予想され、増加した被害額も要請する可能性がある」と述べています。

ブラジル大統領が情報機密565件を解除

 ブラジルのメディアによると、大統領府社会コミュニケーション局は11日、ルーラ大統領がボルソナロ前大統領が課した情報機密の見直しを命じたことを明らかにしました。見直しは、ボルソナロ政権が2021年から2022年に大統領官邸への入館記録に関する秘密事項で、「100年の秘密」とされていたものが解除されました。これは新大統領が行った最初の見直しです。

 社会コミュニケーション局は「解除されたのは、2021年12月から2022年12月間の公邸への入室記録565件が対象」と話しています。この決定で、連邦会計検査院は30日以内にボルソナロ政権時代の文書の秘密に関する決定を再評価を始めます。前政権時代、一連の情報や文書が秘密として公開されていませんでした。

 秘密の対象となった文書の中には、ボルソナロ氏のワクチンカードや、リオデジャネイロで行われた大統領支持のデモに元保健相で当時現役のエドワルド・パズエロ陸軍大将が参加したことに関するものも含まれています。