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ブラジル大統領、岸田首相にブラジル産肉は安くてうまいと強調

 ルーラ大統領は3日、ブラジルを公式訪問中の岸田文雄首相とブラジリアの大統領府で会談、大統領はブラジル産肉の輸入を開始できるよう要請しました。大統領は「ブラジルと日本の間の貿易額は年間約180億米ドルから110億米ドルに減少しており、この数字は両国の潜在力を下回っている」と強調、「ブラジルの肉は品質が良く、しかも日本が現在購入しているものよりも安い」と指摘しました。

 大統領府によると、日本は現在、牛肉の70%を輸入し、その80%を米国とオーストラリアから輸入しています。ブラジル政府は日本の牛肉市場への参入が大きな関心事です。ブラジルは牛肉のみならず、日本への豚肉輸出も拡大したいとの考えもあります。大統領府は、豚肉の輸出は現在サンタカタリーナ州のみに認可されているとしています。

 ルーラ大統領は同席したアルキミン副大統領に「昨日の夕食に何を食べたのか知りませんが、もしあなたがサンパウロにいるのなら、岸田首相をサンパウロ最高のレストランのバーベキューに連れて行ってください。そうすれば翌週には、ブラジル産肉の輸入が開始されることでしょう」と冗談を言ったと言います。

 また、カルロス・ファバロ農業大臣にも、「もし岸田首相が食べたら日本に帰りたくなくなるほどのバーベキューを準備してください」とも付け加えたそうです。このほか会談で大統領は、エネルギー転換と持続可能な生産への投資を勧め、「南米は、投資、エネルギー転換についての議論、そして私たちが生産したいクリーンエネルギーの生産にとって、黄金の場所であると自負しています」とも述べました。

 大統領によると、会談の冒頭岸田首相は、30人以上が死亡したリオグランデ・ド・スル州の暴風雨について、州民の人たちと連帯するという言葉を述べ、哀悼の意を表明しました。