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コロンビア大統領がイスラエルとの国交断絶を発表

 コロンビアの国交断絶はブラジルのメディアが報じたもので、ペトロ大統領が1日、反イスラエルのデモの中で、「イスラエルは大量虐殺政府だ。私たちの目の前で民族大虐殺の時代が起きるとは信じられない。パレスチナが死ねば人類は死ぬ。私たちはパレスチナを死なせるつもりはない」と演説したと記しています。

 このペトロ大統領の発表にイスラエルのカッツ外相は「グスタボ・ペトロは反ユダヤ主義者」と呼び、「歴史は、人類に知られている最も卑劣な怪物と同盟を結ぶことを決意したことを記憶するだろう。イスラエルとコロンビアの関係は常に温かいものであり、憎しみに満ちた反ユダヤ主義の大統領でも、この関係を変えることはできない」と反論しています。

 2023年10月7日以来、イスラエルではハマスの攻撃により約1,200人が死亡し、ハマスが支配するガザ政府では、3万4000人以上のパレスチナ人が死亡しました。これまでペトロ大統領は、ネタニヤフ首相のガザ地区での行動を批判していました。コロンビアは、戦争開始後にイスラエルと断交したボリビアベリーズに次ぐ中南米で3番目の国になります。チリやニカラグアなども反イスラエル色を強めていますが、国交断絶にまでは至っていません。
  
 コロンビアとイスラエルは2020年に自由貿易協定に署名していますが、コロンビアは2月からイスラエルからの武器購入を停止しています。コロンビアは麻薬カルテルや反政府勢力と戦うためにイスラエル製の戦闘機や機関銃を使用しています。