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ベネズエラ政府と野党が選挙協定で合意

 ブラジルのメディアによると、ベネズエラ政府と同国の野党は17日、ベネズエラ政府が2024年の大統領選挙実施を保証し、同国の国益を守る措置を確立することで合意、選挙協定に署名しました。この合意にブラジルは祝意を示し、米国はベネズエラに対する石油関連制裁緩和の方向へ動きを見せています。石油収入はベネズエラ経済の基礎です。

 選挙協定によれば、ベネズエラ大統領選挙は2024年後半に実施され、国際監視団が投票を監視することになります。各陣営は、それぞれの内部規則に従って候補者を選べますが、この合意では、一部野党の人物に課せられている役職に就くことを妨げる禁止令はそのまま継続します。野党側は禁止令は違法であると主張し、米国政府関係者はマドゥロ大統領が選挙公約を履行できなければ、いかなる制裁緩和も取り消されると述べています。

 ベネズエラ政府と野党の交渉は、ベネズエラの長期にわたる政治的・経済的危機からの脱出を目的としています。2013年からベネズエラ大統領を務めるマドゥロ氏は再選を目指して立候補するとみられていますが、まだ正式には立候補表明をしていません。 マドゥロ政権は著名な野党議員の出馬を禁止しています。

 ブラジルのルーラ大統領は、プラットフォームXで協定の締結を称賛し、「私は、ベネズエラ政府と国内の野党勢力との間で、政治的権利の促進と選挙の保証、そして国家の極めて重要な利益の保証に関する協定が締結されたことを歓迎する」と書きました。