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無政府状態のハイチで再建の動き

 無政府状態のハイチで政治指導者たちが移行評議会設立で合意しました。ブラジルのメディアによると、評議会のメンバーは9人(投票権を持つ7人、オブザーバー2人)で、主要政党、民間部門、市民社会の代表者で構成されています。評議会が設立されたのは8日で、任期は2026年2月7日までです。

 評議会の目的は無政府状態を解消、秩序の回復を目指すもので、最初に、3月11日にアリエル・ヘンリー首相の辞任で空席になっている新しい首相を選出します。新首相は評議会と協力し内閣を組織、「民主的で自由で信頼できる選挙」の準備を始めます。この選挙には議会や政府のメンバーは立候補出来ません。

 ハイチは2016年以来選挙を実施していなく、長年にわたる政情不安と治安不安に悩まされています。現在、ヘンリー前首相に対する抗争で複数のギャング団が結託、2月に警察署、刑務所、官公庁、空港を襲撃して以来、ギャング団が首都ポルトープランスの80%以上を支配するなど国内は最悪の状態にあります。ギャングに支配されたハイチは政治的、人道的な危機に直面しています。