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ブラジルでジャガー捕獲に子ヤギを使い動物虐待と批判

 ゴイアス州ジャガー捕獲に餌として子ヤギを使用し批判されています。ブラジルのメディアによると、この捕獲方法を認可したブラジル環境・再生可能天然資源研究所(Ibama)にも批判の矛先が向けられています。

 同州ゴイアニアにある高級マンション界隈にはジャガー出没するとの疑いで危険警報が出ていました。このためマンションの住民たちがIbamaに捕獲要請を出し、Ibamaは19日、生きた動物を使った罠の使用を許可しました。住民は生きた子ヤギを捕獲器の中に入れ、午後から翌日まで子ヤギには水も食事も与えず、子ヤギは捕獲器の中で横たわることも出来ず、ず、一晩中動くことも出来なかったと言います。

 Ibamaはジャガーをおびき寄せるために封じ込めループを設置したり、新鮮な肉(イワシや鶏肉など)を使用し、他の方法を何カ月間も試したが、成功しなかったと述べ、「生きた動物を使う捕獲方法は科学的に裏付けられており、今回のような特殊な場合には許される」と説明しています。

 この捕獲方法を目撃した住民は「マンションの人たちは生きたヤギを狭い部屋に入れ、ヤギは微動だにせず立ったまま、これでは虐待だ」と何事にも限界があると憤慨します。動物虐待との批判が上がり、一部の住民は、この事件を捜査するために団結して警察に被害届を提出するとも話しています。

 この高級マンションにはカントリー歌手のレオナルド、息子のゼ フェリペ、インフルエンサーヴィルジニアなど、ゴイアス州出身の有名人が住んでいます。そして同マンションの売り物の一つは、多くの野生動物が生息する広大な緑地としています。