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ボルソナロ前大統領とハンガリーとの共通点

 ブラジルのメディア30日付けによると、ボルソナロ前大統領が2月12日、ブラジリアのハンガリー大使館に43時間滞在した件で、国内に「どうしてハンガリーの大使館に?」と疑問が持ち上がり、連邦警察が訪問理由の捜査を始めました。

 この件でボルソナロ氏の弁護士は、「友好国当局との連絡を維持するのに役立った」と説明、連邦最高裁判所のモラエス判事は、弁護側が行った説明について司法長官事務所の見解を求めています。

 極右のコーディネーター、ギリェルメ・カザロエス氏はハンガリー独裁政権であり、超保守派が権力を握っていると説明、「世界の中で、ボルソナロ氏のイデオロギーと政治認識に最も近いのがハンガリーであることは間違いない」と強調しています。

 ハンガリー大使館に出頭する4日前にボルソナロ氏はパスポートを押収され、2023年1月8日のクーデター行為を理由に数人の同盟者や元顧問らが捜査を受けていました。この日、ハンガリーはボルソナロ氏の支持を表明、これを受けボルソナロ氏は司法の追及を避けるためハンガリー大使館に避難したと見られています。

 ハンガリーベルリンの壁が崩壊以降、新しい国造りを始めた国で、35年後の今、色々な変遷を受け、極右が支配する国になっています。西側諸国の影響を拒否し、特に中東からの移民やジプシーと呼ばれていたロマ族を拒否しています。現在、世界中の過激派はハンガリーを模範として注目しているとされ、ボルソナロ氏と波長が合う国と言えるようです。