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元法相が新型コロナ関連汚職を酷評

 ブラジルメディアによると、元司法相のセルジオ・モロ氏は5日夜のグローボ・ニュースで、ボルソナロ政権下で頻発している新型コロナウイルス用の設備や資材の購入汚職について尋ねられ、「人を虐殺する犯罪と同じだ」と強い口調で断罪しました。

 モロ氏はまた、政府高官は社会の監視者としての役割を担っている強調し、「彼らは、私たちに腐敗と闘う上での重大な教訓を与えてくれた。私たちが政府の役人と公務員の行動を常に警戒するようにという教訓だ」と皮肉を交えて語りました。

 連邦保健局を舞台に、人工呼吸器、検査キットなどの不正購入事件が次々に明らかになり、警察の捜査が大々的に行われています。グローボの質問はこうした状況を踏まえて行われたもので、モロ氏の怒りが爆発した格好です。

 捜査関係者による汚職の手口の一つは、国際的評価の定まった抗体検査キット価格を見積書として提出、予算措置を受けながら、実際には評価が低い中国製などの低価格商品を購入、その差額を着服していました。調べでは、着服された金は約3千万レアル(約6億1千万円)ともいわれています。