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ボルソナロ氏顧問弁護士の携帯電話押収

 ブラジルのメディアによると、サウジアラビア政府から贈られたロレックスの買い戻しを記者会見で認めたボルソナロ元大統領顧問弁護士フレデリック・ワセフ氏は連邦警察の捜査対象になり、16日、サンパウロ市ショッピングモール内にあるステーキハウスにいるところを警察が発見し、携帯電話を押収するとともに車を捜索しました。

 ワセフ弁護士は回収作戦には無関係と述べながら、ロレックスの買い戻しに5万ドル近くを支払ったことを認めていました。連邦警察は11日からブラジル政府が受け取った時計や宝飾品の違法販売と買い戻しの捜査を開始しましていましたが、ワセフ弁護士の所在は確認できていませんでした。警察は16日から同弁護士の捜査に着手し、情報部門の警察官 4 名がサンパウロで捜索していました。

 ワセフ弁護士の言葉は発言の度に変わってきました。13日には「私はジュエリーを売ったり、提供したり、所有したりしたことは一度もありません。取引に参加したことも、直接間接的にも販売を支援したこともありません」と述べていました。14日には米国行きは認めましたが、時計の購入については肯定も否定もしませんでした。15日になりロレックスの購入を認めました。同弁護士の話が変わることで連邦警察は、弁護士に2022年に時計を売却し、2023年に買い戻したという強い疑いを持ったようです。

 警察が携帯電話を押収したのは、違法販売と回収作戦を指揮したボルソナロ大統領元補佐官マウロ・シド氏とのやりとりが記録されていると考えてのことと思われます。