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ブラジルで日銀の金利政策変更を報道

 ブラジルで日銀の金利政策の変更を報道しました。ブラジルのメディアが24日付で報じたもので、「日本銀行は19日、公定金利を-0.1%から0%~0.1%に引き上げると発表した。これまで日銀はデフレを回避するため、世界で唯一マイナス金利を続けていた」と金利政策の変更を報じています。

 日銀のマイナス金利政策の終焉で世界中の中央銀行と同じく、日本もインフレ抑制に舵を切ったことになります。これで日本は、インフレに苦しむ世界の中でマイナス金利を維持した最後の国になりました。

 日本のマイナス金利政策は、経済を刺激するためでしたが、マイナス金利でも物価の持続的な下落が続き、経済は何年も低成長でした。経済学者の多くは、経済が健全であれば価格は下落すべきではなく、むしろ緩やかに上昇すべきであるとしています。

 マイナス金利の導入は例外的な政策で、目的は貯蓄を犠牲にして投資と消費を促進し、金の回転を促進することにあります。ここに来て日本は円安(輸入品の価格上昇)、賃金上昇、石油や穀物の上昇の影響で1年以上も年間2%の物価上昇が続いています。日銀は、「好循環」が「より強固になった」として、マイナス金利政策変更に踏み切ったものです。

 世界のほとんどの国は近年、金融当局が経済のブレーキを踏み、金利を継続的に引き上げることを決定しています。これで日本も、ようやくアクセルから足を離すことになりました。これによって銀行は融資によってより多くの利益を得ることができますが、企業や個人は融資を受けるのがより困難になります。

 もっとも今回の利上げは僅かなもので、市場の穏やかな反応を見ると、専門家は利上げが経済に劇的な影響を与えるとは考えていないようです。