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ブラジル、フランス両大統領、ベネズエラ大統領選に懸念を表明

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領28日、ブラジル訪問中のフランスのマクロン大統領歓迎式典で、「ベネズエラ大統領選(7月28日に選挙予定)で大統領反対派のコリーナ・ヨリス氏が立候補登録できなかったことは深刻である」と述べました。この発言にマクロン大統領も賛意を示し、「立候補を禁止された候補者に参加を許可するようマドゥロ大統領を説得するつもりだ」と語りました。

 ルーラ大統領はベネズエラマドゥロ大統領と会談した際、「ベネズエラが世界に正常な状態に戻ったことを示すことが重要」と指摘し、「そのためには民主的な選挙を保証することが不可欠だ」と強調したと言います。しかし、労働者党内には、コリーナ氏の登録拒否は何らかの圧力が加えられた、とする意見もあります。

 ルーラ大統領はベネズエラの今回の処置に、「裁判所から立候補を禁止された候補者(マリア・コリーナ・マシャド氏)が、後継者(コリーナ・ヨリス氏)を指名するという良い決断をした。これは重要な一歩だと思ったが、候補者が立候補登録されていなかった可能性があることは深刻だ」と述べたのです。

 コリーナ氏の登録拒否に懸念を見せた労働者党の党員は「彼女は裁判所で立候補を禁止されていない。コンピューターを使用しようとした彼女は、室内に入ることができなかったのではないか。それは彼女の立候補を阻止するためだったと思われる」としています。そう考える理由として党員は、「反対派を候補者にすることを禁止することについて、法的、政治的な説明がされていない」と指摘しています。