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ルーラ大統領、イタリアで中央銀行総裁を批判

 ブラジルのメディアによると、欧州歴訪中のルーラ大統領は22日、イタリアで行われた記者会見で、金融政策委員会が政策金利を13.75%に据え置いたことを受け、「中央銀行のロベルト・カンポス・ネト総裁はブラジル経済に逆行する行為だ」と非難しました。そして、「中銀総裁が法律を遵守しているか確認するよう上院に請求した」と述べました。

 大統領はイタリアでローマ法王と懇談し、メローニ首相と会談するなど日程をこなしています。記者会見で金利維持について質問されたルーラ大統領はネト総裁を批判し、「インフレ率が5%なのに中央銀行が設定した金利は不合理だ」と強調しました。続けて、「総裁はブラジル経済を敵に回していると思う。なぜ金利が13.75%なのか、納得できる説明はない」と述べました。

 金融市場は、金利は8月以降に低下し始めると予想しています。しかし、21日の金融政策委員会では、その兆候は見られませんでした。ネト総裁は、現在の金利はインフレ抑制に効果があると説明、「状況は 忍耐 と 平静 を要求している。今後の金利はインフレの展開次第だ」としています。