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ボルソナロ前大統領弁護団が復権を目指し上告

 ブラジルのメディアによると、ジャイル・ボルソナロ前大統領の弁護団は6日までに、政治権力の乱用とメディアの不正利用を理由に8年間不適格とした上級選挙裁判所の決定に対し、連邦最高裁判所に上訴しました。決定が憲法を尊重しているかどうかの判断を仰ぐためです。

 上訴文書は、最高裁に提出される前に選挙裁判所自体に提出され、選挙裁判所長のモラエス判事が上告の要件を満たしているかどうかを判断します。満たしていると判断されれば、最高裁に移送されますし、手続き上の要件を満たしていないと判断されれば上告は却下されます。却下されても、最高裁への新たな上訴は可能です。

 弁護団は、「クーデター草案」(連邦警察が1月にトーレス元大臣の自宅で押収した文書)が全体を通して含まれていることに疑問を呈し、法的確実性などの憲法上の原則に違反しているとしています。弁護団の狙いは、前大統領が次の選挙に立候補できないという決定を覆すことにあります。

 ボルソナロ氏は、現状では2024年、2026年、2028年の選挙に立候補できませんが、資格喪失は昨年10月2日からカウントされるため、理論上は2030年には立候補できることになります。