ブラジルのメディアによると、ボルソナロ大統領が21日にボルソナロ支持者のダニエル・シルベイラ下院議員に恩赦を与えた件で、ミシェル・テメル前大統領が22日、恩赦の法令を取り消すよう要望しました。大統領はテメル氏の要求に「ノー」と答えました。
シルベイラ下議は最高裁から懲役8年9カ月の判決を受け、大統領はその判決を無効にすべく恩赦を与えました。テメル前大統領の要望は、判決が確定するまで、つまり上訴の可能性がなくなるまで、恩赦を停止することを提案したものです。
テメル氏は提案理由を、「権力間の制度的危機を回避するため」と説明します。同氏は「大統領の恩赦決定は、法廷で最終結論が出た後、つまり上訴の可能性がなくなったときにのみ有効になる。制度的危機を回避するには大統領が恩赦法令を取り消すしかない」と博士号を持つ法の専門家の立場から指摘しました。
野党は最高裁に上訴し、シルベイラ下議に対する大統領恩赦を停止するよう求めています。