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ブラジル大統領の9月は超過密日程

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領(PT)は9月末に股関節の手術を受ける予定ですが、その前にニューデリー(インド)、ハバナキューバ)、ニューヨーク(米国)3カ国を訪問します。その他に閣僚の入れ替え、司法長官と最高裁長官の後任人事を決めるなど、激しい日程をこなすことになります。

 大統領は股関節を患い、右側の股関節の痛みに苦しんでいます。大統領府は、手術は29日ごろに行われると発表していますが、まだ確定はしていません。手術を前に大統領は7日、ブラジリアで行われるブラジル独立記念日のパレードに参加します。大統領府によると、今年の祝典のテーマは「民主主義、主権、団結」ということです。

 祝典に出席に続いて大統領はニューデリーに飛び、9、10両日開催のG20首脳会議に出席します。インド訪問は初めてです。16日にはハバナで開催される発展途上国グループG-77の会合に参加します。同国ではミゲル・ディアス=カネル大統領と会談し、ボルソナロ政権下で希薄になった両国関係の修復を行います。

 続いて大統領はキューバからニューヨークに飛び、国連総会で開会演説を行います。総会でルーラ大統領は、不平等と気候変動との闘い強化を訴え、国連安全保障理事会の改革、ロシアとウクライナの戦争終結を主張すると見られています。米国ではバイデン米大統領との会談も予定しています。

 また閣僚人事では支持基盤強化の方向で人選を進めると思われますが、この件について大統領はまだ態度を明らかにしていません。この遅れは、財源をめぐり、大統領を支持してきたセントロン党との不協和音が原因と言われています。