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ブラジルが目指す、アフリカ大陸との関係強化

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領は27日、西アフリカ中央ギニア湾にあるサントメ・プリンシペ民主共和国で開催されるポルトガル語圏共同体の第14回首脳会議に出席します。会議で大統領は、ブラジルとアフリカ大陸との商業的、文化的関係強化が必要と強調する予定です。この会議で大統領はアフリカ大陸での公式日程を終え、27日にも帰国する予定です。

 ルーラ大統領は南アフリカでのBRICS首脳会議に参加、その後アンゴラを訪問、そしてポルトガル語圏共同体首脳会議に出席するなど、一週間に及ぶ公務をこなしました。この間、大統領は一貫してブラジルとアフリカ大陸諸国との関係強化を訴えてきました。ブラジルの外交戦略は、先進国とのパートナーシップのみではなく、グローバル・サウス諸国とのパートナーシップ強化も必要という立場です。

 ルーラ大統領はアンゴラでの演説で「ブラジル人は富裕国とビジネスをする方が良いと考えているが、富裕国は高付加価値製品をブラジルに輸出したいと考え、輸入したいのは日用品、大豆、鉄鉱石、トウモロコシ、肉だけだ」と指摘し、グローバル・サウス諸国との関係強化の必要性を強調しました。

 ブラジル外務省は、ポルトガル語圏首脳会議では国際機関での交渉における相互支援を確立する方法が話し合われるとしています。ゼツリオ バルガス財団の研究者は「BRICSが拡大することは同ブロックでのブラジルの力が落ちることに繋がるが、BRICSの拡大は必要なことだ」と今回の加盟国増大を評価しています。