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ブラジルとコロンビア両大統領の対立は誤報

 ブラジルのメディアによると、ベレンでのアマゾンサミットにコロンビア代表団の一員だったペトロ大統領がブラジルよりも進歩的なアマゾン保護政策を掲げたことで、ルーラ大統領との関係悪化が心配されましたが、、ギレルモ・リベラ駐ブラジルコロンビア大使はブラジルの新聞に、「両大統領の間に緊張はない。両者の関係は非常に良好だ」と強調しました。

 ペトロ大統領は「地球が引き返せない恐ろしい地点に到達するのを防ぐため」として新たな原油探査の禁止などを提唱、アマゾン河口での原油探査に前向きなルーラ大統領とは対照的な姿勢を見せました。これに対しリベラ大使は「大統領にブラジルに反対する意図は無かった。そうした議論の必要性を述べたに過ぎない」と指摘しました。もっとも、コロンビアの提唱はアマゾンサミットで期待されたほどの支持は得られませんでした。

 アマゾンサミットでコロンビア大統領が指摘したのは、「アマゾン諸国がなんとか森林破壊を阻止できたとしても、荒廃した地域を回復させることは容易ではない。最も裕福な国が同じ量の温室効果ガスを排出し続けるのであれば、森林を維持するだけでは十分ではなく、裕福な国が国際会議で約束したことを履行することが重要だ」といった点を強調したということです。