中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

ブラジルのジルマ元大統領が新開発銀行総裁に就任

 ブラジルのメディアによると、ブラジルのジルマ・ルセフ元大統領が13日、「ブリックスの銀行」とも呼ばれる新開発銀行(NDB、本部は中国・上海市)総裁に就任しました。上海で行われた就任式には、中国訪問中のルーラ大統領も出席しました。ジルマ総裁の任期は2025年7月までです。

 新開発銀行は、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカによって結成され、その後、バングラデシュ、エジプト、アラブ首長国連邦ウルグアイが加盟しました。同銀行は加盟各国のインフラや開発プロジェクトに融資する役割を担っています。

 就任演説でジルマ総裁は、開発プロジェクトの資金提供者としての同行の役割の重要性を強調、「総裁を引き受けることは、ブリックス諸国のためだけでなく、新興国発展途上国のために努力する絶好の機会である」と述べました。同銀行は世界市場でさまざまな通貨で資金を調達し、国内市場を優遇し、為替レートの変動による損失を避けるため、現地通貨で融資することを目指します。

 就任式ではルーラ大統領も演説を行い、ジルマ氏が総裁に就任したことを祝福し、気候変動、パンデミック、武力紛争による悪影響を前に、同銀行の重要性を強調しました。「ブラジルでは、新銀行の資金はインフラプロジェクト、所得支援プログラム、持続可能な移動、気候変動への適応、基本的な衛生設備、再生可能エネルギーに提供している」と述べ、「同銀行は先進国の存在を感じさせない世界的な広がりを持つ機関であり、国際通貨基金とは違った役割を担う重要な存在だ」と指摘しました。