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ブラジルとアルゼンチンが経済問題で首脳会談

 ブラジルのメディアによると、ブラジルのルーラ大統領26日、アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領を迎え、アルゼンチンへの経済支援について会談予定です。フェルナンデス大統領は今年4度目のブラジル訪問で、ルーラの招待で来伯します。ブラジルには6月末まで滞在します。

 来伯の目的は、両国の外交関係樹立200周年を祝うことにありますが、フェルナンデス大統領は、経済的・政治的危機が深刻化しているアルゼンチンへの経済支援策、特にBRICs銀行を通じた融資交渉の再開について話し合うと見られています。

 アルゼンチンは近年、深刻化する経済危機に直面しています。年間インフレ率はすでに100%を超え、同国の公式通貨であるペソは切り下げが続き、ドルは連続して上昇しています。アルゼンチン大統領は経済危機を乗り越える一つの試みとして、金融支援について話し合うことになります。支援方法は、アルゼンチンが「BRICS銀行」としても知られる新開発銀行(NDB)に加盟することへのブラジルの後押しです。

 アルゼンチン大統領選(4月)の事前候補者登録が24日に締め切られましたが、現政権と同じ政治的傾向であるペロニスト党の主要指導者クリスティーナ・キルチネル副大統領と距離を置くことになり、フェルナンデス氏は出馬しないことを表明しています。このため与党はセルヒオ・マッサ経済相を候補として発表しました

 アルゼンチンはブラジルにとって3番目に大きな貿易相手国(輸出153億米ドル、輸入は130億米ドル)であり、アルゼンチン大統領が誰になろうと、ブラジルとしては支援は欠かせないということのようです。