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伯米首脳会談で両国の新たな緊密関係を構築

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領は9日に米国へ向け出発し、10日午後、ワシントンのホワイトハウスでバイデン大統領と会談します。会談は、伯米両国関係を「リセット」する内容になりそうです。

 今回の伯米会談は両大統領ともに大きな期待を寄せています。両大統領は、極右と形容されるボルソナロ氏とトランプ氏を投票で破り、大統領の座につきました。いずれも根拠のない選挙での不正疑惑を背景に就任し、ブラジリアの暴動、国会議事堂の襲撃といった苦い経験があります。両大統領は似たような経験をしており、両大統領の周辺は伯米関係の新たな緊密化を期待できるとしています。

 ブラジル外務省は7日の記者会見で、「今回の会談は冷却状態のバイデン氏とブラジルの関係を再構築する」と説明しました。
主な議題は、環境、人権、 民主主義の3つとされています。

 環境では、化石燃料から風力や水素の自然エネルギーへの転換を進め、この発展のために両国が協力することを確認します。人権については、先住民族のための政策の推進、飢餓や貧困との戦いについて話し合います。民主主義についてブラジルサイドは、「両国は、ソーシャルネットワークの適切な利用で過激派と戦い、民主的な政治に対する強い支持のメッセージを送るべきだ」と強調しています。

 米国訪問には、ルーラ大統領のシルバ夫人やハダジ財務大臣、マリーナ環境大臣らが同行します。