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中南米に左派政権が増加

 ブラジルの大統領に左派のルーラ氏が当選したことで、中南米の主経済圏は進歩的勢力が占めることになりました。ブラジルのメディアが31日付で報道しているもので、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル、ペルー、コロンビア、チリ各国政府は左派・中道派の大統領が率いることになりました。

 もっとも左派と称しながら、キューバニカラグアベネズエラのように権力の交替のない権威主義的な国もあれば、エクアドルパラグアイウルグアイのようにボルソナロ政権と同じ右派政権の国もあります。

 ルーラ新政権は、現政権の4年間に渡る孤立から、統合と国際舞台への復帰を約束しています。ただ、権威主義的な国との関係は慎重になるでしょう。マドゥーロ政権(ベネズエラ)は軍と同盟することで生き延びているし、ミゲル政権(キューバ)は住民に対する弾圧を強め、オルテガ政権(ニカラグア)は反対派を投獄し、神父を迫害し民主的とは言えず、ルーラ政権は一線を画すことになると思われます。

 ブラジル国民も、ルーラ氏が国の舵取りをしたころとは、新型コロナの流行がはやったことで、様変わりしています。対話を促進する必要がありそうです。