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ブラジルが南米諸国連合(ウナスール)へ復帰

 ブラジルのメディアによると、ルーラ大統領は6日、南米諸国連合(ウナスール)への復帰を公布する政令を発表しました。政令は5月6日から発効します。ボルソナロ政権時に同連合から離脱していましたが、ルーラ大統領はウナスールへの復帰を明言していました。

 ウナスールは、「社会経済的不平等の解消、社会的包摂と市民参加の実現、民主主義の強化、非対称性の低減」を目指し、2008年に設立された国際機関です。当時、この地域の国々はルーラ(ブラジル)、クリスティーナ・キルチネル(アルゼンチン)、ウゴ・チャベスベネズエラ)、ミシェル・バチェレ(チリ)といった左派系大統領が統治していました。

 近年、ウナスールはブロック内の意見の相違から弱体化し、アルゼンチン、コロンビア、ペルーなどが参加を停止し、2019年にはチリがブロックを脱退、同年、ブラジルもウナスールを離脱していました。

 ルーラ大統領の登場で事情が変わり、ウナスールへの復帰を明言し、ブラジルの他アルゼンチンも復帰を準備しています。ルーラ大統領とアルゼンチンのフェルナンデス大統領は、ともに南米諸国間の統合を進め、パラグアイウルグアイを含むメルコスール圏を強化すると主張しています。