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ブラジル最高裁がアマゾン基金再活性化を議決

 ブラジルのメディアによると、ブラジル最高裁判所の大半の判事は26日、2008年に創設されたアマゾン基金(森林破壊の削減と施行プロジェクトに資金を提供)の再活性化を促す議決をしました。

 連邦会計検査院監査報告書は6月、現政権の環境省が、資金構想の基礎となった合議制組織(合議制指導委員会と技術委員会)を一方的に消滅させたことで、アマゾン基金の継続性、ひいては一連の環境政策が危険にさらされていると指摘していました。

 最高裁の議決は、昨年12月までに新規プロジェクトに充当するための未使用資金が約32億レアルあり、60日以内にアマゾンを維持するための融資再開を求めています。

 最高裁は、アマゾン基金組織委員会を消滅させたものを含む、現政権の環境政策に関する3つの政令を覆しました。今回の決定は、近年ブラジルで採用されている社会環境政策を議論する「グリーンパッケージ」の一部に当たります。

 アマゾン基金の運用停滞でアマゾン人間・環境研究所は、今年1月から9月までにアマゾンで伐採された森林面積はリオデジャネイロ市の約8倍に相当する9,069㎢に達していると発表しています。