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ブラジル大統領の疑惑解明進む

 ブラジルのメディア21日付によると、ボルソナロ大統領が「調査を恐れない」と指摘したコロナ禍議会調査委員会(CPI)の調査は進み、現在、大統領が治療薬としてクロロキンを勧めたことからパンデミックが拡大したとの見方を強めています。

 CPI委員の一人が同委員会の現状について、「政府は、コロナに対する効果が証明されていない薬を治療薬と確信、公表することで、住民を汚染のリスクに晒したとの見方を強めている」と漏らしました。

 同委員会は証拠となる文書類を多数集めており、その中には、保健省がリオデジャネイロのオズワルド・クルス財団(フィオクルス)に送った「クロロキンとヒドロキシクロロキンを治療薬として広く普及するように」と要求する手紙も含まれています。

 手紙の日付けは6月29日付けで、専門医療長官が署名しています。CPI委員の上院議員は「ボルソナロ大統領は、ワクチンを購入する代わりにクロロキンの製造と流通を進めるという無謀な方法でパンデミックを拡大し、集会なども奨励した」と指摘しています。

 連邦最高裁判所も疑惑解明に乗り出しており、2月にクロロキンの購入に関する保健省の支出を調査するよう警察に命じました。