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疑惑解明できないパズエロ元保健大臣証言

 ブラジルのメディアによると、上院のコロナ禍調査委員会(CPI)は19日、証言が注目されるパズエロ元保健大臣を呼び、質疑を行いました。委員会では「パズエロ証言は矛盾だらけで、信用が置けない」との意見がたくさん述べられました。この日のCPIは上院本会議が長引いたため、翌20日も引き続き開かれることになりました。

 CPIの公聴会でパズエロ氏は、ワクチン調達プロセス、製薬会社ファイザーとのワクチン交渉、大統領に報告された情報、マナウスでの酸素不足などについて説明しました。説明後、聞いていた委員たちは「20日の再開公聴会で、パズエロ氏が語ったすべての嘘と不正確さを指摘する」と強調しました。

 公聴会でパズエロ氏はマナウスの酸素不足について、「酸素供給は連邦政府ではなく州の権限であり、執行も州が行った。このため酸素不足について知らなかった」と語りました。アマゾナス保健福祉局は、「当時の大臣に酸素不足について警告している」と指摘しています。

 また、パズエロ氏は、効果がないことがわかっていたクロロキンの製造と流通を推進したことについても質問されました。同氏は「早期治療にクロロキンを推奨したのは大統領であり、それに従った」と回答、中国製ワクチン「コロナバック」の購入を取り消した件では、「大統領が、中国からワクチンは購入しないと述べたため、購入を取消した」と答えました。