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ワクチン接種の障害が浮上

 ブラジルメディア11日の報道によると、各国でコロナウイルスワクチンの接種が始まっていますが、ワクチンを入れるガラス容器不足で、文字通り「ボトルネックになる可能性」が指摘されています。英国はこれまで1500万回投与していますが、新たに「充填」出来たワクチンはわずか400万回分だったといわれます。

 保険当局がワクチンの使用を認めても、住民に接種するには必要量の確保があって実現します。米国は2012年からワクチン製造のネットワークを構築し、短期間で国民への接種準備をしていますが、各国も同じとは言えません。世界でワクチンが求められれば、ボトル不足になるのは明らかです。

 ブラジルでは連邦政府がメーカーにワクチン接種用の注射器と針を注文したところ、足元を見たメーカーが売価の値上げを通告してきました。これにボルソナロ大統領は激怒、購入を停止しました。同様なことは各国で演じられる可能性があり、ボトルだけでなく、接種用医療機器の不足も浮上しています。

 その他、国民全体に接種するためのワクチンの配送も逼迫する可能性を指摘する専門家もいます。ブラジルでは、サンパウロ州政府が25日からワクチン接種を開始する意向を発表していますが、国立健康監視庁(アンビサ)はワクチンの使用を承認していません。これも住民接種の障害といえそうです。