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墜落エールフランス機にドン・ペドロ王子も搭乗

 5月31日夜、リオデジャネイロ発パリ行きのエールフランス航空447便(エアバスA330―200型旅客機)が、フェルナンド・デ・ノロンニャ諸島付近上空で消息を絶ちました。3日までに、ブラジル空軍が消息を絶った付近の海上で航空機の残骸らしい漂流物を発見しており、客室乗務員を合わせた228人全員の生存が絶望視されています。エールフランス航空が発表した搭乗者名簿よると、同便には、男性126人、女性82人、子ども7人と乳児1人が搭乗していました。
 この搭乗者名簿の中にはブラジル王室4番目の王位継承権を持つドン・ペドロ王子(26)やリオ市立劇場交響楽団の指揮者、シルビオ・バルバト氏(50)の名前もあり、市民たちの悲しみは深まるばかりです。ペドロ王子は、ブラジル独立のジョン・ペドロ二世から数えて5代目、奴隷解放令に署名したイザベル女王の玄孫にあたります。3年前から、母親のクリスチーナ・デ・リグネ王女とルクセンブルグに住んでおり、今回同地に戻るところで災難に見舞われました。
 乗客216人の国籍は32か国。最も多かったのはフランスの72人で、ブラジル人は59人搭乗していました。その他はドイツ人が26人、イタリア人が9人、スイス人が6人など。パリで乗り継ぎを予定していた乗客が多く、ヨーロッパ諸国の人がたくさん乗っていたようです。