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コロナ終息には国民70%のワクチン接種が必要

 ブラジルメディア5日の報道によると、疫学の専門家は「新型コロナウイルスが終息するには国民の70%がワクチン接種をする必要がある」と指摘しました。

 疫学者のペドロ・ハラル氏が指摘したもので、彼は「人口の70%が免疫を獲得すると、ウイルスは実質的に複製できなくなる。コロナを終息させるには、70%を目標に接種することだ」と語っています。このデータの根拠は、インフルエンザ抑制キャンペーン時の「毎日、53万人にワクチン接種した前例」を元に計算されています。

 ただ、ワクチンの有効度によって必要なパーセントは異なります。95%の効果があるファイザー社ワクチンなら、人口の52%(8100万人)が接種を受ければよく、62%が有効とされるアストラゼネカとオックスフォード大学開発のワクチンなら、ブラジル人の80%が接種したとき終息に向かいます。

 ファイザー社ワクチンの場合、人口52%に接種するには5カ月かかり、オックスフォード大学ワクチンの場合は8カ月以上かかるとされています。ただ両ワクチンとも、免疫強化には二度の接種が必要とされており、目標達成にはさらに時間が必要になります。

 ワクチン接種ではフランス、米国など接種率が悪く苦労していますが、イスラエルは順調で、接種は国民の半数に達しています。医療専門家は「ワクチン接種はウイルスの拡散よりも約10倍速くする必要がある。したがって、ウイルスが1日5万人に感染している場合、1日50万人にワクチンを接種する必要がある」と指摘しています。