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2月末までの帰国デカセギ者は約3万2000人

 ブラジルへ帰国した在日日系ブラジル人は、サンパウロ新聞東京支社が在京のブラジル系旅行代理店数社で調べたところ、概数で昨年12月から今年2月末までにブラジルに帰国した人は約3万2000人に上ることが分かりました。旅行代理店複数の話を総合すると、就労者の大量帰国が始まったのは昨年12月後半から。例年、12月はブラジルへの帰国者が増える時期に当たりますが、帰国者の内訳は片道が55%、往復が45%のチケットを購入しているそうです。昨年12月も半ばまでは同滋養名チケットの購入者でしたが、同月の後半になってから片道切符購入者が各社とも85%から92%と跳ね上がったといいます。この傾向は今年に入ってからも続き、1月以降、帰国者の90%が片道切符購入者で、日本の景気に見切りをつけ、日本へはUターンしないと決めて帰国している人が急増していることになります。
 1月の帰国者は、名古屋空港発のチケットが約7500枚、新東京国際空港(成田空港)発が3500枚、関西空港が約500枚で合計約1万1500枚が販売されています。2月もほぼ同じ水準で売り上げています。
 帰国ルートはヨーロッパ、北米経由が半々です。1月、2月は航空運賃が安く、米国系航空会社は片道10万円前後(燃油料込み)、中東経由のエミレーツ航空、ヨーロッパ経由はルフトハンザ航空に人気があり、片道約12万円(燃油料込み)です。
 3月に入ってから販売、問合せともに落ち着いてきたようですが、旅行代理店では「お客さんの話を聞くと、失業保険を受給している人も多いので、保険が切れる4月から6月にかけて帰国者が再び増えそうです」といいます。また、4月に燃油料が値下げされるため、4月まで帰国を延ばしている人も多いと見る人もいます。