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ブラジルで拘束中のボリビア人女性管制官を釈放

 ブラジルのメディアによると、サッカーチーム「シャペコエンセの悲劇」で知られるラミア航空機墜落事故で責任を問われ、2021年9月にブラジル連邦警察に逮捕され、マットグロッソ・ド・スル州コルンバの女性刑務所に収監されているボリビアの女性管制官セリア・モナステリオが29日、釈放されることになりました。連邦最高裁判所が決定したものです。

 セリア管制官は2016年の事故以来、難民としてブラジルのコルンバに住んでいましたが、ボリビア政府の要請で連邦警察が逮捕、収監していました。警察は、「セリアはコルンバにまだ投獄されたままであり、ボリビア当局に引き渡されるための法的手続きを待っている」と話しています。

 「シャペコエンセの悲劇」と言われる飛行機事故は2016年11月に起きたもので、シャペコエンセがチャーターしコロンビアへ向かっていたラミア航空機がコロンビアのメデジン近くで墜落、75人が死亡(シャペコエンセの選手、監督らは71人)しました。

 当事、飛行計画の分析と承認を担当していたセリア管制官は承認するための手順を十分に踏まないで飛行機の離陸を許可したと逮捕されました。同機出発地のボリビア空港労働者はラミア航空に「燃料が不十分だ」と警告したと証言しています。事故後、セリア管制官は身の危険を感じ、ブラジルで難民申請をしコルンバに住んでいました。