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エクアドル大統領候補殺害協力者の裁判開始

 ブラジルのメディアによると、エクアドルの司法長官事務所は28日、 2023年のエクアドル大統領選に立候補していたフェルナンド・ビジャビセンシオ氏殺害に関与したとして告訴された5人の容疑者を裁判にかけると発表しました。勾留されていたのは6人ですが、審問の後、容疑者の1人は釈放される事になりました。

 検察の調べによると、容疑者のうち2人は犯罪組織のリーダーでした。ビリャビセンシオ氏は元議員でジャーナリストでした。同氏は報道で汚職や政治家と組織犯罪とのつながりを暴露し、犯罪組織から絶えず脅迫の標的にされていました。

 同事件では銃撃犯は現場で死亡し、最初に拘留された容疑者13人のうち7人が刑務所内で殺害されました。検察は、裁判にかけられる5人は凶器、車両、キャンペーン用のTシャツや帽子の調達などの後方支援を担当し、殺人実行者と刑務所内の殺人命令者との仲介役を務めたとしています。

 被告の弁護士は「彼らを犯罪組織と結びつける証拠が不足している」と主張し、「計画に使用されたとされる携帯電話が被告のものであるという証拠を提示していない」と反論しています。

 事件の銃撃犯が現場で死亡したこともあり、殺害の動機はまだ解明されていません。検察は誰が殺害を指示したかという捜査を続けています。