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アルゼンチン新大統領の初仕事は省庁削減

 アルゼンチンではハビエル・ミレイ氏が10日、新大統領に就任しました。新大統領は早くも「省庁の数を半分に減らす」最初の法令に署名しました。この法令でアルゼンチンの省庁数は9つに減り、アルベルト・フェルナンデス前大統領時代より半減します。就任式にはボルソナロ前大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領、ブラジルからはルーラ大統領の代理でヴィエイラ外務大臣が出席しました。

 ミレイ大統領は公共支出を削減するための措置と語り、「財政赤字の解決は緊急課題で、公共部門の削減が必要」と述べました。また、同大統領は、最初の対策が実を結び始めるまで短期的には状況悪化避けられないと指摘し、「これは、活動、雇用、そして貧しい人々の生活に悪影響を及ぼすだろう。しかし、過去12年間とは大きく異なるものだ。アルゼンチン再建を始める最後の苦い一口にすぎない。100年の失敗を修復するのは一日にしては出来ない」と説明します。

 議会での就任演説では、以下のように語りました。
 ベルリンの壁の崩壊が世界にとって悲劇的な時代の終焉を告げたように、今回の選挙でアルゼンチンは歴史の分岐点を迎えました。短期的には状況は悪化するでしょう。しかし、私たちは長く悲しい腐敗の歴史に終止符を打ち、国を再建する道を歩み始めます。現在、アルゼンチンは大虐殺の国と化しています。麻薬密売が街を席巻しています。貧困から抜け出す唯一の方法は、もっと自由になることです。

 続けて「アルゼンチン人は、力強いやり方で、変化への選択を行った。もう後戻りはできない。今日、私たちは何十年にもわたる失敗と無意味な論争を葬り去る。今日から、アルゼンチンの平和と繁栄の新時代が始まる」とアピールしました。

 なお、省庁は内務省、外務省、国際貿易と礼拝の省、防衛省、経済省、インフラ省、法務省、安省、保健人的資本省の9省に集約されました。