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アルゼンチン大統領、新法令を承認するよう議会に圧力

 アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は350以上の規則を修正または廃止する法案を議会に提出、「承認しなければ国民協議を開く」と圧力をかけ、法案処理が遅いのは、「一部の議員が賄賂を求めているからだ」と警告しました。ブラジルのメディアによると、大統領は26日のテレビインタビューで発言したもので、議会での法案承認を迫ったものです。

 臨時議会は12月26日から1月31日まで開かれています。ミレイ大統領はインタビューで、「国会審議の遅さは、議員が賄賂も求めているためだ。これはまさに腐敗した者への対応になるので、注意が必要だ。彼らは票を売るダイナミックを図っている」と指摘しました。アルゼンチンは人口の40%が貧困に陥り、インフレ率が毎年140%を超えるなど最悪の経済状態です。大統領は、同国国内総生産の5%に相当する公共支出の削減を公言しています。

 大統領の所属政党「自由前進党」は下院議員257人のうち39人、上院議員72人のうち7人を擁する少数派に過ぎません。今回の国有企業の民営化、民間医療の規制を緩和、選挙法の改正、州の改革といった大胆な法案には反対意見も少なくありません。改革に反対する抗議デモも起きています。法案は議会で阻止される可能性があります。

 政府報道官は「国民の投票で選ばれた下院議員と上院議員は、変化を求める善良な国民のために、私たちが望むアルゼンチンを支持するか、それとも変化を妨害し国民の大多数が望む政策を阻止するか、どちらかを選ばなければならない」と述べています。