中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

活発な外交を展開するブラジル大統領

 ブラジルのメディアによると、欧州歴訪に出発したルーラ大統領は21日、ポルトガルリスボンに到着しました。25日まで滞在し、大統領や首相と会談を行います。主要議題はウクライナ紛争やメルコスールと欧州連合との協定について話し合われる予定です。このほか卒業証書の同等性、運転免許証に関する協定など13協定に署名が行われます。

 25日にはスペインのマドリードに移動、ビジネスフォーラムに出席する他、ペドロ・サンチェス首相と会談、共同声明に調印する予定です。ルーラ大統領の欧州歴訪は初めてのことです。ここ数カ月、大統領はアルゼンチン、ウルグアイ、米国、中国、アラブ首長国連邦を訪問して首脳外交を展開しています。

 ブラジルの外交筋によると、ルーラ大統領のポルトガル、スペイン訪問は「ヨーロッパと世界との関係を再構築するという意味合いがある」と指摘しています。ボルソナロ氏の環境政策で森林保護が蔑ろにされ欧州諸国から非難されるなど、ブラジルの外交は痛手を被っています。ルーラ大統領はポルトガルとスペイン訪問後は英国訪問が予定されており、欧州関係の修復を図ることになります。