中南米の最新情報

NPOチャレンジブラジルが、ブラジルを中心に中南米のニュースをお届けします。

リオデジャネイロのサントス・デュモン空港はパンク寸前

 ブラジルのメディアによると、連邦政府は7日、リオデジャネイロのサントス・デュモン空港(国内)の乗降客数を制限し、客の一部はガレオン国際空港を利用してもらうと発表しました。サントス・デュモン空港は過密状態で、一方のガレオン空港は余裕があるためです。

 リオのダウンタウンにあるサントス・デュモン空港は昨年、1000万人以上の利用客があり、エスカレーターに乗るにも行列ができるほど混雑していました。一方、ガレオン国際空港は昨年、600万人に満たない利用客で、広々としたターミナルにほとんど人がいませんでした。

 ガレオン国際空港は国内最長の滑走路を持ち、年間3700万人の旅客を収容できるブラジルの玄関で、かつてはブラジルの中心地でした。客待ちをするタクシー運転手に「サントス・デュモンは満席、ガレオンはガラガラ」と形容されるほど今では寂れた空港になってしまいました。

 リオのエドゥアルド・パエス市長は「ガレオンに接続する国内線をすべてサントス・デュモンに移したのが原因。これでリオに来るはずだった国際線も少なくなり、国際企業もリオに魅力をなくした。サントス・デュモンの利用客数を減らしても、ガレオンが過密化するだけで解決策にはならない」と述べています。

 2014年以来、ガレオンはシンガポール系の企業が運営してきましたが、あまりの利用客の少なさに契約の破棄を申し出る騒ぎでした。両空港のあり方についてエコノミストは「最良の方法は、2つの空港を同じ運営会社に任せることです。両空港間の距離が短いので、ガレオンをよりダイナミックにし、サントス・デュモンに過度の負荷をかけないことが重要です」と助言しています。