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ペルー議会、総選挙前倒し案を今回は可決

 ブラジルのメディアによると、ペルー議会は20日、失脚したペドロ・カスティーヨ前大統領によるクーデターの失敗後に発生した混乱を緩和するため、総選挙を2026年から2024年に前倒しすることを承認しました。同議会は16日に2026年4月から2023年12月に選挙を前倒しする案を否決していましたが、今回は2024年4月に実施する安に変更したことで承認されました。

 議会の評決は前倒し賛成93票、反対30票、棄権1票でした。今回承認されたのは、世論調査で大多数の国民が選挙の前倒しに賛成していること、米州人権委員会代表団が訪問していること、多発するデモで21人の死者が出ていること、選挙が前回案より4カ月先送りされたこと、混乱を早期に収める必要があることなどが考慮され、議決に至ったようです。

 世論調査によると、国民の83%が選挙の前倒しに賛成し、国家選挙審査委員会は2023年12月には選挙を行える状態にあると表明し、議決の後押しをしました。選挙前倒しが決まったことで、各空港の活動が徐々に再開し、閉鎖されていたマチュピチュ観光も再開、国内は平静を取り戻しつつあります。

 カスティーヨ前大統領はメキシコ大使館に亡命しようとしましたが、その前に反乱罪で逮捕、拘束されました。