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ペルーの新大統領、総選挙の2年前倒しを表明

 ペルーのペドロ・カスティーヨ大統領が失脚後、女性として初の大統領に就任したディナ・ボルアルテ前副大統領が12日、カスティーヨ氏退陣でアンデス地方が騒然としてきたこともあり、総選挙を2年前倒しして2024年4月に実施する法案を議会に提出すると発表しました。ブラジルのメディアが報じています。

 ボルアルテ新大統領は、「私は、総選挙を2024年4月に前倒しすることで議会と合意するための法案を提出することを決意した」と国民向けの演説で述べました。ペルーでは11日、カスティーヨ氏退陣に伴って総選挙を求める抗議デモが起き、2人の若者が死亡、4人が負傷しました。このデモを受け新大統領は「近日中に」法案を提出すると表明したものです。

 デモ隊の多くはカスティーヨ氏の支持者で、ボルアルテ氏の政権維持を認めず、数日前から「選挙を実施せよ」とデモをしていました。また、デモ参加者の一部には、議会の閉鎖を要求する者もいました。

 カスティーヨ前大統領は弾劾を回避しようと議会の解散工作を行い、最高裁はこの工作を「クーデター」と認定、議会の弾劾決議を受け、身柄拘束を命じていました。