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アルゼンチンがドル防衛で新為替レートを設定

 ブラジルのメディアによると、アルゼンチン経済省12日、中央銀行アメリカ・ドルの準備高を維持することを目的に、「カタール・ドル」と「コールドプレイ・ドル」と呼ばれる2種類の新しい為替レートを設定しました。この政策は、ドルの流出を防ぎ、流入を増やすのが目的です。

 経済危機の中のアルゼンチンは30年ぶりの高インフレに見舞われており、アルゼンチン人はペソの下落でドルへの依存度を高めています。アルゼンチンには様々な種類のドルが存在し、国際的なアトラクションを国内で公演する際に採用される「コールドプレイ・ドル」が加わることになりました。政府は、エンターテインメント業界がより多くのショーを誘致するよう、雇用のコストを低く抑えることで、ドルの流入を増加させる目的ではじめました。

 また、観光客向けに適用される「カタール・ドル」は、アルゼンチン人旅行者が1カ月以内に海外でデビットカードまたはクレジットカードで300米ドル以上使用した場合、購入額に対して45%の税金を支払わなければなりません。この政策は海外へのドル流出を抑制する狙いがあります。もっともこれには穴があり、国外でのカード利用を避け、現金で買い物をすれば良く、現金を持って旅行すするアルゼンチン人が増える可能性が指摘されています。