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左派大統領の誕生でコロンビアは変わるか

 ブラジルのメディアによると、コロンビアは6日、同国史上初の左派大統領グスタボ・ペトロ氏が就任しました。これから同国は、新しい政治の時代に入ります。同大統領は選挙で、社会的不平等の是正と麻薬密売、横行する暴力の追放を公約しており、コロンビアに静寂と平和をもたらすと宣言していました。

 紛争分析専門家は、「右派のリーダーであったアルバロ・ウリベ元大統領の失脚で左派が議会で多数を占め、最近の政府には見られなかった大衆的な支持も集まっている」と指摘します。議会で左派が有利な構成になったことで、新大統領は思い切った政治が可能になりました。

 新大統領は早速、富裕層への増税、砂糖飲料への課税など、財源不足を補う政策に取り組むと見られています。その他、女性の起用にも積極的で、いくつかの省庁のトップに女性が就任するとも言われています。

 ペトロ大統領は62歳、元ゲリラの闘士です。彼は30年前に武装闘争を放棄し、この20年間は野党の指導者として活動してきました。ペトロ大統領は「コロンビアが何世紀にもわたって手に入れられなかった静寂と平和をもたらし、環境と正義のために戦う政府が誕生する」と語りました。