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ブラジルの大統領夫人に批判が殺到

 ブラジルでの報道によると、ボルソナロ大統領は24日に発行されたヴェージャ誌上で、「ミシェル大統領夫人は米国滞在中にワクチン接種を受けた」と述べました。夫人は、国連総会出席でニューヨークに行った大統領代表団の一員でした。

 大統領はヴェージャ誌上で、「ワクチンの接種は個人が決めるもの。私の妻は米国で接種することを決めた。私は接種しなかった」と明かしています。この大統領発言に政治家や感染症専門医が反発、「夫人が望むなら、ブラジルでワクチンを接種することができた。ブラジリアでは7月23日から彼女の年齢(39歳)なら予防接種が受けられたはずだ」と指摘し、「ブラジルではなく米国でワクチン接種を受けた夫人の選択は、ブラジルの統一医療制度と国家免疫化プログラムをばかにし、軽蔑したものだ」と批判しました。

 また、ランドルフ・ロドリゲス上院議員も、「夫人の態度は遺憾であり、国家衛生監督庁の仕事を軽視している。国中の何千人もの科学者、何千人もの医療専門家の努力を蔑ろにしたもので、実に残念で悲しいできごとだ」と語りました。専門家は「サンパウロにあるオズワルドクルス財団、ブタンタン研究所、国家衛生監督庁は、「ブラジルは世界各国と同じ高品質のワクチンを提供している」と指摘しています。

 こうした批判に大統領府スポークスマンは、「夫人は統一医療制度、特に人々の健康の世話に精力的に取り組んでいる地域の専門家を称賛し敬意を持っている」と説明しています。