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サッカーのマラドーナ選手の死因に疑念

 ブラジルのメディアによると、昨年11月に死亡したサッカーのスターだったマラドーナ選手の死亡過程に疑問があるとしてアルゼンチン司法省の要請で、医療委員会が詳しい調査を行なっていましたが、その報告書が30日、提出されました。報告書には、医療スタッフが治療を放棄したことで死亡した可能性を指摘しています。

 この調査は、サポーターが裁判所に、十分な治療を行わなかったとして医療スタッフ7人を告発したことで実施されました。報告書は70ページに及ぶもので、報告書を分析した医療専門家は「マラドーナ選手は自宅で治療を受けており、保健センターで適切な治療を受けていれば、生き残る可能性が高かった」と話しています。

 告発されている医療スタッフの1人は「マラドーナ選手は診療所で治療を続けることを拒否し、保健センターに連れて行かれることも拒否した」と述べています。これに対し調査スタッフは「脳内の血餅を取り除くために行われた頭部手術後のマラドーナ選手は、自分の意思表示を出来る状態ではなかった」と反論しています。

 マラドーナ選手の死が裁判で、医療放棄で死亡したことが証明された場合、医療責任者は最大15年の懲役になる可能性があります。