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ブラジル政府がコロナ関係データ発表を再開

 ブラジルメディアによると、新型コロナウイルスの情報を独自に調査している報道機関コンソーシアムは10日、24時間で1,300人(合計39,797人)が死亡したと明らかにしました。また新たな感染者は33,100人(合計775,184人)と発表、死者、感染者ともに増加が止まらない現状を報告しています。このデータはコンソーシアムが26の州と連邦管区で収集したものです。

 コンソーシアムはボルソナロ政権のコロナ関係データへのアクセスを制限決定で組織され、確実な数字を報道するのが目的です。同組織の活動は内外から高い評価を受けています。

 政府のコロナ情報隠蔽の一つは、マンデッタ氏が保健大臣のときデータは毎日午後5時までに開示されていましたが、現在は午後10時になりました。開示時間の遅れで、TVや新聞でのデータ公開が不可能になりました。記者団に時間変更の理由を質問された大統領は「これ以上話すことはない」と木で鼻をくくった回答でした。

 隠蔽の二つ目は、保健省発表のデータが質的に変質、死者と感染者の開示を新規だけにしたのです。4日以来、コロナに関する病気の流れは発表されなくなり、研究者やジャーナリストの分析に問題が生じています。

 この他、公開されなくなったデータは通知日別および疫学的週別の新しい症例の曲線、同じく疫学的に蓄積された症例、週ごとの死亡、週ごとの累積死亡数です。

 政府は最高裁の開示命令で、10日から完全なデータを発表し始めました。しかし、死者の累計は39,680人、感染者は772,416人と、コンソーシアム調査より低い数字になっています。