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ファイザーとモデルナ、欧州でワクチン使用許可を申請

 製薬会社ファイザーとモデルナは1日、ヨーロッパの欧州医薬品庁に新型コロナウイルス・ワクチンを使用する許可を申請ました。同庁は品質、安全性、有効性のデータを精査、ファイザー・ワクチンは12月29日までに、モデルナ・ワクチン1月12日までに使用を許可するかどうかを決定する模様です。ブラジルメディアが報じています。

 医薬品庁は継続的に両社ワクチンのデータを受け取っており、審査は迅速に行えるとしています。このため決定日も早まるとの観測もあります。

 両社はすでに米国で、モデルナは30日に、ファイザー20日にワクチンの緊急使用承認を申請しています。ブラジルで発表されている予備データによると、両社ワクチンの有効性はファイザー・ワクチンが95%、モデルナ・ワクチンが94%で、いずれも満足できる有効性と安全性とされています。

 両社ワクチンの難点は保存方法で、ファイザー・ワクチンはマイナス70°C、モデルナ・ワクチンはマイナス20°Cの条件が必要です。これに対しブラジルでも治験中のオックスフォード・ワクチン、中国と共同開発のシノバックは2°Cから8°Cの温度で保存できます。

 現在、ファイザーとモデルナ両社のワクチンはブラジル政府の購入予定はなく、いまのところブラジルでの接種の可能性はありません。