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中国製ワクチン、子どもにも安全で有効

 ブラジルのメディアによると、サンパウロ市のブタンタン研究所は9日、新型コロナ・ワクチン「コロナバック」の安全性に関する新しいデータを発表、3歳から17歳までの子どもと青年層にも安全であるとしています。調査は「コロナバック」開発の中国の製薬会社シノバックと同ワクチンを製造するブタンタン研究所が行いました。

 調査が行われたのは南アフリカ、チリ、マレーシア、フィリピンの2,140人(6カ月から17歳まで)に対してで、臨床試験の予備結果では安全で効果的と証明されたとしています。

 サウスチャイナモーニングポストによると、ボランティアの約18.6%がワクチンの2回目の投与で注射部位の痛みや頭痛といった副作用がありましたが、ほとんどが軽度なものでした。

 国家衛生監督庁(Anvisa)は8月、子どもと青年に対する「コロナバック」の使用を拒否しました。当時、当局は「17歳未満の子どもにおけるワクチンの性能に関する情報が不足している」というのが拒否理由でした。その後当局は、「コロナバック」使用の新たな申請が無いため、データの要請はしていません。

 ブタンタン研究所は、「コロナバック」使用の新たな申請をこれからするとみられています。国家衛生監督庁の技術チームは、「中国で行われた3歳から12歳の子供に対するワクチン使用の調査結果を問題ないと明確に示すデータが不可欠」と指摘しています。「コロナバック」は現在、中国で3歳以上の子供に使用されています。