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国産ワクチンの開発、進まず

 Webニュースサイト「G1」の25日付報道によると、ブラジルには新型コロナワクチンの研究をするプロジェクトが11あり、国内の大学や公的研究機関で開発が進められています。しかし、国内の技術のみでは限界があり、開発はまだ初期段階でなかなか先へ進んでいません。

 国内のプロジェクト研究者は「国内で外国開発のワクチンが臨床試験まで進んでいるのに、国産ワクチンはまだ初期段階だ。これは必要技術へのアクセスの難しさ、政府の政策のまずさ、リスクが高いため民間からの投資が少ない」などと研究が進まない理由を指摘しています。この11プロジェクトの一つでも成功すれば、完全な国産ワクチンの誕生ですが、そこへたどり着くまでには障害が多すぎるようです。

 国産ワクチンの開発に取り組んでいるのは、サンパウロリオデジャネイロ、ミナスジェライス、パラナ各州の9つの研究機関です。サンパウロではブタンタン研究所が3プロジェクト、サンパウロ大学生物医学研究所も3プロジェクトがあり、パラナ連邦大学には1プロジェクトがあります。その他リオ、ミナスジェライスでも研究が続けられています。