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ルーラ元大統領、今は「コロナ戦争」の非常時

 ブラジルメディアによると、ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ元大統領は19日、「自然は人類の意思に反してコロナウイルスという怪物を作り出した。怪物の出現は、国家の必要性を実証することになった」と雑誌のインタビューに答えました。

 ルーラ元大統領はアメリカ合衆国元大統領のフランクリン・ルーズベルトに言及し、「ルーズベルト在任中に第二次世界大戦が起きたが、彼は国家財政に頓着することなく武器を作った」と述べ、さらに「今はコロナ戦争の最中であり、政府は国民に600レアル(約11.000円)の緊急援助を行うという任務を遂行すべき時だ」と強調しました。

 保健省によると、ブラジルは19日までに確定感染者271,628人、死者17,971人を記録しています。世界保健機関は、ウイルスの拡散防止手段として社会的孤立を推奨しています。しかし、ボルソナロ大統領はそれとは逆の商業再開を推進し、制限措置の見直しを連邦最高裁判所に提訴しました。これに対し最高裁は、知事と市長など自治体の自治権を擁護、隔離措置に軍配を上げています。