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大統領の発言に専門家が反論

 ブラジルメディアによると、 ボルソナロ大統領は10日、「私たちは新型コロナウイルスの蔓延を克服しようとしている」とワクチンが開発され、接種が始まったことで希望的観測を述べました。しかし、ここ数週間コロナ禍は拡大を続けており、医師や健康科学者はマスクの使用、手洗い、室内の換気、密集の回避の継続を強調しています。

 Anvisa(国家健康監視庁)はこれまでブラジルでの免疫剤の使用を許可しておらず、感染学の専門家は「接種開始までには数週間から数カ月かかる」としています。また、「ワクチン接種が始まっても、すぐに感染者が減少するわけではなく、段階的に減少するに過ぎない。マスク使用などの予防措置を行わないと、来年の前半に多数の感染者が現れる可能性がある」と警告しています。

 大学の研究者は「 ボルソナロ大統領の言葉を信じないわけではないが、感染者の増加で医療は逼迫しており、安心できる状態ではない」と予防手段の維持を訴えています。