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ブラジルは南米コカイン密輸の中継地点

 国際連合の薬物犯罪事務所が23日、麻薬密売人や犯罪組織にとってブラジルはコカイン・麻薬を欧州やアジア、アフリカ市場へ供給する中継地点となっている、と発表しました。地元メディアが報道しています。発表によれば、麻薬の生産はコロンビアやエクアドル、ペルー、ボリビアで、欧州へ向かう中継地点がブラジルの港になっています。
 国連の年次調査によると、全世界の成人人口の約5%にあたる2億5000万人が14年に少なくとも一度は麻薬を使用しています。この人数は過去4年間一定しているものの、「薬物使用に関連した障害」で苦しんでいる人の数は、過去6年間で初めて増加しています。現在、こうした状況にある人数は1年前より200万人増えて2900万人に上ります。
 発表によれば、1998年から2014年の間に南米各国の当局によって押収されたコカインの量は計392トンで、2倍以上になっています。09〜14年の間の全押収量の56%をコロンビアが占めており、この量は全世界での押収量の3分の1を超えています。2番目がエクアドルで10%、ブラジルとボリビアが7%で続いています。